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自身のメンタルヘルスを考える~ストレスマネジメントの考え方~

キャリア関連

2021.6.12

みなさん、こんにちは。
獣医師・キャリアコンサルタントの岡野です。
 
新社会人として働き始めた方、新入社員の入社や自身の転職による職場環境の変化など、何かしら生活環境が変わるのが4月ですね。今年は、環境の変化に加え、コロナ禍での自粛生活を強いられ、なかなか生活リズムが整わない方も多いと思います。近頃では、著名な芸能人やスポーツ選手のメンタル不調のニュースも話題になっていますね。
 
次第に新しい環境に慣れ、初期の緊張が緩んでくると、「集中力が続かない」「倦怠感を感じる」「疲れが取れない」といった症状が現れ、メンタル不調を訴える人が増えるのもこの時期です。一般的には、5月病などともいわれますね。
 
特に動物病院では、4月から6月は予防の時期に突入し、1年の中でも最も忙しい時期です。仕事に追われ、自身の心の疲れに気付かないことも。心の健康には、ストレスを溜めないこと、また自身のメンタル不調に関して早期に気付くことが大切です。
 
今回は、メンタルヘルスの観点から、ストレスに対して上手く対処するということに関して、獣医師・キャリアコンサルタントの視点からお伝えしたいと思います。
 
メンタルヘルス不調とは?
心に負荷(ストレス)がかかり過ぎると、体調や態度、物事への考え方などに通常と異なる変化が現れます。
「心身の健康、社会生活及び生活の質に影響を与える可能性のある精神的及び行動上の問題」と、メンタルヘルス不調は広く定義されます。食欲低下、不眠といった症状から、うつ病と診断のつくもの、全て対象となります。自分で気付くサインと、周囲の人が気付きやすいサインがあります。

 

約4人に1人が「5月病」を経験


身近なメンタル不調として、5月病があります。「5月病」は正式な医学用語ではありません。医療機関で受診すれば、「軽度のうつ」や「適応障害」といった病名をつけられることもあります。元気に入社してきた新入社員が、なんとなく元気がない、集中力が欠けているなどと感じたことはありませんか?
 
では、実際にどのくらいの人が5月病にかかるのでしょうか。
 
チューリッヒ生命が2018 年4月に、現在のビジネスパーソンが抱えるストレスについての調査を全国の20歳~59歳・合計1,000人に実施したところ、「これまでに5月病になったことがあるか」との質問に、男性は21.6%、女性では25.0%が「ある」と回答しています。全体で23.3%が「ある」と回答し、約4人に1人が「5月病」を経験しているとの結果が明らかになりました。
 
このようにメンタル不調は特別なものではなく、誰にでも起こる可能性のある心の風邪のようなものです。体調不良と同様に心の不良も、軽いうちに治療を受けた方が早く良くなります。
 
自分のストレスを整理する
そもそも、「ストレス」とは何でしょうか?
ストレスとは、「ある刺激に対して心身に生じる反応状態」のことを言います。よって、ストレスには良いストレスと悪いストレスがあります。例に挙げたように、スポーツ観戦をして喜ぶという、嬉しいストレスも心の負荷になっています。ストレスとは本来、それ自体は悪いものではなく、適度なストレスは生き生きとした活動に必要なものなのです。

ストレスに対処するためには、自身が何にストレスを感じているのか知ることから始めます。一見喜ばしいことのように思え得る事柄でも、変化というのは心の負担になります。また、小さなストレスも積み重なると大きなストレスになります。

 

自分の考え方のクセに気づき、自分に優しくなろう


ストレスや疲れを感じる背景には、自分で自分を追い込んでしまっている面もあるかもしれません。自分の考え方のクセに気付いて、自分のストレスとどのような関連があるか知ることで、ストレスに対処しやすくなります。
 
✔「全か無か」思考(完璧主義)
物事を「白か黒か」「成功か失敗か」の両極端に分けて考えてしまうタイプです。「できなかったこと」ではなく、「できていること」に目を向けてみましょう。
 
✔「すべき」思考
自分の凝り固まった基準でしか行動できず、うまくいかないと罪の意識をもったり、相手に腹を立ててしまうタイプです。否定的に断定せず「◯○であれば良い」程度の言い方に変えてみましょう。
 
✔過度の一般化
否定的なことがあると「いつもこうだ」と一般化してしまうタイプです。「本当に毎回そうだろうか」と自分に問い直してみましょう。そうでない時を発見できれば、少し気持ちが落ち着くでしょう。
 
✔心のフィルター
物事のプラスの面は目に入らず、マイナスばかりが見えてしまうタイプです。些細な指摘でも、そればかりクヨクヨ考えてしまう傾向があります。
 
✔自己中心的・自己関連付け
物事に対して、必要以上に自分に責任があると考えてしまうタイプです。一見責任感が強くいいように思われるのですが、過度に自分を責めることになり、心に負担がかかりやすくなります。
 
ストレスの対処法を多く持っておこう
ストレスへの対処法は、ストレスを溜めないことが何より大切です。そのためには、①ストレス要因から逃げる、②人に話をきいてもらうことがお勧めです。日頃から自分に合ったストレス対処法を知っておくことで、心の健康を維持しましょう。
 
✔親しい人たちと交流する
友人や知人と話をすることで、不安やイライラした気持ちが整理されて、自ずと解決策が見えたりアドバイスがもらえるなど、自分にはなかった視点に気づくことができます。
 
✔笑う
笑いによって、自律神経のバランスを整えたり、免疫力を正常化させたりする効果もあります。日常生活に笑いを取り入れましょう。
 
✔仕事から離れた趣味を持つ
趣味を持つことは、大切です。仕事のこと、また他のストレスから趣味に打ち込むことで、脳が解放されます。また、趣味を介した仕事とは関係のない人との交流は、新たな人間関係を海、生活の幅を広げることにも繋がります。
 
まとめ
現代社会において、ストレスをゼロにするということはできません。しかし、自身がストレスの要因に気付き、対処することは可能です。ストレスは発散するものではなく、管理するもの、管理できるものだと考えています(ストレスマネジマント)。
 
いきいき働くためには、自身のストレスと上手に付き合うことが大切です。自身にあった、ストレス対処法をたくさん見つけましょう。
 
執筆者:岡野 顕子 先生
(Veterinary Career Lab SMILE 代表、獣医師、キャリアコンサルタント)

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