
はじめに
皆さん、前回の地域特集 ”絆で繋がる岡山” は、ご覧になってくださいましたでしょうか?
地域にフォーカスを当て、魅力をお伝えしていくこの企画。今回は、第2弾として京都特集です!開業されている3名の獣医師の先生方にインタビューいたしました。”魅力深まる京都” とは?是非ご覧ください!
対談にご協力いただいた先生方

北中 千昭先生
セナ動物病院 院長

萩森 健二先生
かもがわ動物医療センター 院長

平野 隆爾先生
右京動物病院グループ 院長
- ズバリ、京都の1番の魅力はどこですか?
- 平野先生:なんと言っても”食”ですね。過去に、エンゲル係数第一位をとったほど食にかけるお金が多く、”食”に対するこだわりが強く、美味しいお店がとても多いです。京都といえば、和食をイメージする方が多いと思いますが、なんとコーヒーの消費量もNo. 1。喫茶店やパン屋さんも沢山あるため、美味しいお店には困りません。
萩森先生:田舎や郊外と都会のそれぞれの良さを全て持ち合わせている点ですね。身近に鴨川という小さな自然もあれば、少し出れば大原という大自然もあります。飲んで自転車でぱっと帰れるという都会が近い良さもあります。とてもバランスがいいです。
北中先生:萩森先生もおっしゃったように、なんといっても住環境がとてもよいことですね。街中でも緑が多いですし、田舎すぎず程よく自然があり住み良い街です。
平野先生:観光地に住んでいるので、観光客らしいことはあまりしないですが、世界遺産や寺社仏閣もたくさんあるので、1人で心あらわに綺麗になりたいという時にはいいかと思います。
萩森先生:自転車圏内に、金閣寺や清水寺があるのはとても贅沢なことだと思います。なので観光客の少ない時期や時間を狙って行くこともできますね。
京都に来たら是非食べてみてほしい!先生方のイチオシグルメ
祇園の方には一見さんお断りのお店が多いので、院長先生に連れて行っていただくこともできるかもしれませんね!
話は京都の獣医療へ
- 京都の県民性はどういった感じですか?
- 北中先生:京都=住みにくい、腹黒いというイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、京都出身ではない私からして、そういったイメージや住みにくさは特に感じていません。
萩森先生:私も京都出身ではありませんが、そういったイメージを持たれる方はいますよね。実際は、特に獣医療に関してはお願いされる側なので、相手のプライドを傷つけなければとても診察もしやすいです。獣医師がやろうと思った治療については、すんなりと納得いただけて、正確な診断・治療を行うことができます。なのでスキルをしっかり身につけられると思います。
平野先生:京都出身の立場から言うと、人との繋がりを大切にしつつ、人とぶつかり合いたくないという県民性があるので、相手の心を傷つけないため、敢えてはっきりと物事を言わないことはあります。空気感を大切にすれば、とても住みやすいと思います。衝突するくらいでしたら避けていってくれるので、自分と空気感の合う人と繋がっていけると思います。
- 獣医師のコミュニティについて教えてください
- 平野先生:京都市獣医師会は全国トップレベルの加入率で、97%程あります。
北中先生:獣医師会では、横の繋がりができ、とても助けてもらいました。獣医師会で夜間病院もあるので安心して開業できます。"ぶぶづけ倶楽部"という、JBVPの京都地区大会のサポートをしたり、院長先生向けの勉強会をしている団体もあります。
萩森先生:”若獅子会”という、30代以下がメインになっている勉強会もあり、30名ほどメンバーがいます。症例検討会や、新人向けの専門医による勉強会をして、京都の獣医療を若手で勉強していこうという会です。

- 地域の獣医療の今後の課題はありますか?
- 平野先生:大阪や岐阜まで行かないと、放射線治療をできる施設がないことは課題となっています。また、夜間救急は2時までなので、そこから朝までは受け皿がないということも課題だと考えています。
- 京都で積めるキャリアは具体的にどのようなものがありますか?
- 平野先生:選ぶ病院によって大きく変わるというのが実際ですが、大阪府立大や岐阜大学が比較的近くなので自分で勉強しようと思えば行くこともできます。病院はかなりあるので、一次病院であっても特色を出すために各病院で力を入れている診療科が違い、キャリアアップとして何か勉強したいと思った時に、その科に強い病院は京都内に必ずあると思います。また、二次診療施設もあるのでそちらで全科キャリアを積むこともできます。
- 京都での生活はどのようにイメージしておくとよいでしょうか?
- 萩森先生:学生の街なのでマンションがたくさんあり、ワンルームであれば5万円前後で借りられます。交通としては、京都市内であれば地下鉄やバスが発達しているので車はなくても大丈夫です。

魅力深まる京都
- 最後に皆さんにとって京都とは?
- 萩森先生:”一度は絶対住むべき街” ですね。勤務されてる先生方も京都出身というわけではなく、住んでみたかったという憧れから就職してくださってるかたもかなりいらっしゃいます。
北中先生:”住んでよし、働いてよし” ですね。私自身京都出身ではないので、住んでみて京都の良さが更に理解できました。
平野先生:”美味しいものたくさん食べられる街”、 “あなたの好きがきっと見つかる街”ですかね(笑)
冒頭にもお話ししましたが、本当に美味しいお店がたくさんあります。また、獣医療に関してはそれぞれ病院ごとに特色を持っているのでやりたいことも見つけられると思います。
編集後記
皆さん、京都特集はいかがでしたか?
京都へ修学旅行などで行ったことある方は多いと思いますが、今回のインタビューで京都の知らなかった一面が垣間見えたり、行きたいお店ができたのではないかなと思います。京都に住んでみたいという憧れがある方は是非、思い切って実習や見学に行ってみてください!
最後に京都に行ったら併せて観光で行っていただきたい動物園・水族館紹介もおまけでつけましたのでよろしければご覧ください!
・京都市動物園
明治36年に開園し、歴史のある動物園です。とても綺麗で園内が周りやすいので親子にもおすすめです。また、動物福祉向上イベントなど大人も楽しめるイベントが多く開催されています。ゾウ、キリン、ゴリラといった大型動物から、ヤブイヌ、ハイラックス、フェネックなどの小型動物も数多くいます。”幸せを呼ぶキリン”と有名な後ろ足にハートの柄があるアミメキリンのミライちゃんは注目です。
併設されている動物図書館には6000冊もの本が並び、動物についてさらに深く知ることもできます。
・京都水族館
京都駅から歩いて行けるとてもアクセスの良い場所にあります。京都の川・鴨川と由良川をモチーフとした「京の川」や「京の海」のエリアもあり、イルカスタジアムではイルカショーを見ることができます。なんと言ってもこの水族館の推しは、入ってすぐにいる国の天然記念物であるオオサンショウウオです。その”数”がすごいので皆さま是非確かめて来てください(笑)ペンギンやアザラシなど子どもに人気な動物もいます。