獣医師 平川篤先生のキャリアを深堀!(後編)|ベッツディグキャリVol.4|循環器分野への情熱と全科診療の魅力
獣医師 平川篤先生をディグキャリ!循環器分野への情熱と全科診療の魅力:獣医師としてのキャリアを築く秘訣
VETS TECHでは、数多くの著名な先生方とのセミナーを実施してきました。
そんな先生方がどのような勤務医時代を過ごし、どのような考えから今の選択をされたのか、意外と知られていないのではないでしょうか。
そこで今回、先生方のキャリアを勤務医時代から深掘り(ディグ)していく企画「ベッツディグキャリ~僕らの勤務医時代~」をお届けします。
勤務医の先生方のキャリア形成の参考になれば幸いです。
第4回は、ペットクリニックハレルヤの総院長であり、日本循環器学会認定医、そしてVeterinary Cardio Night LIVEでもおなじみの平川篤先生にご登場いただきます。
前編では、キャリアの原点から循環器分野への道、そして平川先生の学びの姿勢を紐解きました。後編では、総院長に就任した経緯を始め、循環器分野への情熱や臨床家として何を大事にしているのかをディグキャリしていきます!
獣医師としての働き方と想い
- ペットクリニックハレルヤ総院長に就任された経緯を教えてください。
- 分院の院長を務めてから2~3年後に副院長となり、その1年後に前院長が会長に就任されたことを機に、総院長に任命されました。
- それから、「総院長」という言葉が巷でも使われるようになった気がしますね。
総院長としての仕事は、スタッフ間や病院間の連携を強化することが重要な役割です。
年に数回セミナーを開催し、目指すべき方向性を全体に共有することで、グループ全体が一丸となれるよう努めています。また、病院間での不公平感や不満が生じないよう、情報共有を円滑にし、助け合える体制を築いています。
- 先生は開業しようとは思われなかったのでしょうか?
- 私は現場に集中できる環境が好きなので、開業しようとは思いませんでした。
- 私が所属するグループ病院には、経理担当者や事務長がいるため、利益の管理や従業員の生活の維持といった経営的なことを考える必要がありません。その分、患者さんやスタッフに全力で向き合える環境を提供してもらえています。この環境には本当に感謝しています。
好きなことを存分にやらせてもらえ、新しいチャレンジにも挑戦できる。そんな恵まれた環境を作ってくれたグループ病院に、心から感謝しています。

- 先生は循環器専門にしようと悩まれなかったのでしょうか?
- 実は、完全に循環器専門にしようと悩んだことはありません。
- 近年、専門分野を極める先生方が増えてきており、そのような先生を少し羨ましく思うこともあります。ただ、私自身は獣医師としてのキャリアの終盤に差し掛かる中で、全科診療を楽しみたいという思いが強いです。
20年以上前から通ってくださる飼い主さんの犬にワクチンを打ったり、皮膚の診察をすることもとても楽しいです。
一方で、外科や循環器については頼られることが多く、その分アップデートを続けています。ただ、その他の診療科については勤務医の先生の方が詳しいことも多いので、必要に応じて彼らに相談しながら診療を進めています。
- 先生が臨床家として、大切にしていることは何ですか?
- 適切な治療を提供するのは当然のことですが、それ以上に飼い主さんとの信頼関係を築くことを大切にしています。
- たとえ治らない症例であっても、最善を尽くし、最後には「ありがとうございました」と感謝の言葉をいただけることが、獣医師としてのゴールだと思っています。
そのため、治療方針を飼い主さんにしっかり説明し、納得していただけるよう心掛けています。
また、亡くなった後に感謝の気持ちを伝えてくださる飼い主さんや、新たなペットを迎えて再び来院してくださる方々との再会も、私にとって大きなやりがいとなっています。

さいごに
- 若手の獣医師へのメッセージをお願いします。
- まずは4~5年間は全科診療を経験して、自分の基礎をしっかり作ることが大切です。
- わからないことは曖昧にせず、専門の先生や資料を積極的に参照して勉強してください。この探求心を持ち続けることが、獣医師としてのキャリアを大きく広げる鍵になります。
また、病院選びは非常に重要です。できるだけ信頼できる先輩や恩師に相談し、慎重に選んでください。一度選んだ病院については、特に嫌なことがない限り3年は続けてください。その期間で、その病院の良さや自分の適性を見つけることができるはずです。
- これからの獣医業界がどうなっていくのか教えてください。
- 専門性の高まりに伴い、獣医療はより細分化されていくと予想しています。
- もちろん、地域に密着した「町医者」としての全科診療も重要です。全科診療を行いながらも、患者さんを適切に専門の方に紹介できる環境が必要だと考えております。
特に福岡のように大学病院がない地域では、一次診療からの橋渡しとなる二次診療施設がいま以上に増えるといいなと考えております。

- Veterinary Cardio Night Live(VCNL)への熱い想いを聞かせてください!
- このイベントは、VCNLメンバーとの一体感を感じられる大切な場です。
- VCNLは、私が小出先生に声を掛けられ、独断と偏見でメンバーを集めてスタートしたのがきっかけでした。それが今では、夏の一大イベントとして定着しました。
毎年テーマを考える際には悩むこともありますが、準備を進める中でメンバー全員が一体となる過程がとても楽しいです。そして、イベントが近づくにつれ、ワクワク感も高まります。
これからも、多くの方に楽しんでいただける内容を提供し、VCNLをさらに充実したイベントにしていきたいと思っています。
平川先生、ありがとうございました。
全科診療も行いながら、循環器も専門で見ていらっしゃる先生の姿に憧れる方も多いのではないかと思います。平川先生のお言葉が皆様のご参考になりましたら、幸いです。
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平川 篤 先生
ペットクリニックハレルヤ 総院長
自分の持っている知識と経験を基に、病気で苦しんでいる動物を助けたいと思います。そのためには、現状の知識に満足することなく、飼主様の希望に添えるような治療法を常に心掛け、最新の獣医療を提供する ための勉強を継続しています。
好きな分野:循環器、外科
認定資格:日本獣医循環器学会 獣医循環器認定医
所属:動物臨床医学会、日本獣医循環器学会、獣医麻酔外科学会、
九州画像診断研究会代表、鹿児島大学小動物臨床フォーラム、
福岡県獣医師会

外西 弘昌
VETS CAREER運営事務局
「ベッツディグキャリ~僕らの勤務医時代~」をより多くの獣医師・獣医学生に届け、キャリア形成の一助にしていただきたいです!
